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立ち読みで惚れ、連れ帰った一冊 両手にトカレフ/ブレイディみかこ

和書レビュー
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両手にトカレフ / ブレイディみかこ

土日、散歩がてらBOOK OFF に行って出会った一冊。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が話題になったブレイディみかこさんによる小説ということで、ちょっと気になって数ページ読み始めたら、止まらなくなって結局買ってしまいました。

ブレイディみかこさんといえばノンフィクション。『ぼくはイエロー~』も発売されてしばらくして読みました。母親目線のエッセイで、イギリスの子供たちのおかれている状況や親子関係など、新しい世界を覗き見する感覚で読んだのですが、個人的にはそこまで響きませんでした。多分私のおかれている状況、経験が著者のそれとあまり交わらなかったからだと思います。

一方今回手に取った「両手にトカレフ」はフィクション。舞台はイギリスで、14歳のミアという貧困にあえぐ14歳の少女が、図書館で日本人カネコフミコの自伝に出会う所から始まり、物語はミアの状況とフミコの自伝が伴走する形で進んでいきます。日本とイギリス、2つの舞台の物語が1つの本に収まっている、と書くと国も違うしバラバラな印象に思えますが、ミアと、ミアの目を通してみるフミコの人生とのシンクロ具合がグイグイと読み手を引き込み、一気に読ませるそんな物語でした。素直に面白かったです。

個人的な話、ハードカバーの本を買うときはお値段や保管スペースを考えて結構悩むのですが、この本は買って良かったなと。多分これから何度か読み返す1冊になる気がします。

ちなみに、この本に出てくるフミコの自伝は「何が私をこうさせたか―獄中手記」から引用されたものだそうです。こちらも気になりますが、重い内容なので時期を見て読みたいと思います。(今はもう少し軽い物を読みたい気分)

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