Twitterでこの本が面白いという評判を聞き、そういえば前に紀伊國屋の洋書バーゲンで買ってたぞ、と思い出して手に取りました。
こちら、シリーズ物のスリラーで、現在までに3冊刊行されています。こちらはシリーズ1冊目。どうやら色々な謎が出てくるけれど、この1冊では明らかにされない謎がいくつもあるらしく、続きが気になって次々と続編に手を伸ばしてしまう、危険な(?)シリーズ物だということ。沼にはまるかどうか、お試しで手に取ったのですが…はい、完全に沼にはまってしまいました(笑)めちゃくちゃ面白い!
<あらすじ>
1作目に出てくる事件は、10代の未来あるフィギュアスケーターの少女が、川沿いの雑木林で殺されるというもの。性的な犯罪である証拠も出てきて、近所に住む性犯罪歴のある男が捕まりますが、どうやらその男は死に掛けている少女に乱暴をしようとしたものの、どうやら少女の死には直接関係していない様子。
事件を調べるのは、精神科医のサイラス。彼自身も過去、身内が起こした犯罪で家族を失い、大きなトラウマを抱えています。前言の事件と並行して受けた、養護施設での保護観察の仕事では、過去、全英を震撼させた恐ろしい事件の被害者少女に深くかかわることになります。サイラス自身の過去、少女の過去、雑木林で起こった事件、それらが絡み合って物語が意外な方向に転がっていき…
読んでいると、まるでアメリカのTVドラマを見ているような、そんな気分になる小説でした。事件解決までの道筋を追うことよりも、段々とサイラス・そして保護観察の少女との関係に引き込まれ、それが意外な形で今起こっている事件と結びつき、最後は怒涛の展開です。
そして、この1作目だけではすべての謎が解決されない…!!!
あああ、なんて上手い作者なんだ、と思わず身もだえしました。
1作目読み終わった余韻をそこそこに、シリーズ2作目に手を出してしまいました。この2作めの始まり方も上手い。読むしかないやん、という気持ちにさせられます。
出てくる事件自体は、そこまでおどろおどろしい感じではないですし、英語もそれほど難しくないです。サクサク読めて沼るシリーズ。おすすめです。
ちなみに2作目の感想はこちら↓
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