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大人も考えさせられるYA小説 The Benefits of Being an Octopus

洋書レビュー
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The Benefits Of Being An Octopus
ジャンル児童書
オススメ度3.7
読みやすさ初級~中級

大人向けの洋書をガッと読んだ後は、少し軽めのYA小説を読もうと思って積読していた一冊を読みました。表紙の蛸のイラストがユニークなこちら、大人が読んでもハラハラしましたし、銃社会や貧困について考えさせられる1冊でした。英語自体は分かりやすいので、洋書を読みなれていない方にもおススメです。

<あらすじ>
中学1年生のゾーイの毎日は慌ただしい。働く母に代って毎日3人の妹弟の世話をするため、宿題も課外学習もする時間がない。日々のこともままならないほど貧しい彼女は、学校ではできるだけ目立たないように息をひそめて過ごしていた。自分がもし蛸だったら、8本の足を自在に使って妹弟の世話をしながら色々なことができるのに、蛸のように体の色を変えられたら、教室でも誰にも気づかれずに完璧に背景に溶け込めるのに。しかしそんな時、ある一人の教師がゾーイを半ば強制的に放課後のディベートクラブに誘います。いやいや参加したゾーイ。しかしディベートを通して、ゾーイは物事を様々な角度から見るようになり、自分の母親そしてそのボーイフレンドとの息の詰まる生活、同じくシングルマザーの母をもつ友人の窮地、そしてクラスメイトと比較して見劣りする自分自身について考えます。おかしいと思うことに声を上げる勇気をゾーイは見つけることができるのか…。

日本の義務教育ではあまりディベートをする場面がない(少なくとも私の時代はなかった)ですが、論理的に意見を戦わせる力を子供のうちから鍛えるのは、良いことだなと読んでいて思いました。また日常に銃が登場するシーンも、アメリカってこんな感じなのかと衝撃を受けました。

大人が面白く読める、そして色々考えさせられる1冊です。面白く、あっという間に読めました。オススメです。

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