本屋さんは新刊との出会いが、図書館は古くても思いがけない面白い本との遭遇がある場所。先日図書館で、本好きならきっとときめく1冊と出合ってしまいました。
イタリア、ヴェネチアの古書店で著者が出会ったのは、イタリア、トスカーナ地方の小さな村「モンテレッジオ」の収穫祭では、地域の作物ではなく「本」を祭るという店主の話でした。
特産品がなく、ほかの町への出稼ぎで生活していたモンテレッジオの人々は、ある時から古本をカゴに入れて売りに行くようになり、その子孫がイタリアの各地で古書店をしているという。その話に強くひかれた著者は、なぜその村の人々が本を売るようになったのかについて調べるために、遠く山奥の村へ出かけていきます。
ジャンル分けすると歴史ノンフィクションになるのですが、これが歴史ものを読みなれていない私でも読みやすく、エッセイのように軽快に読むことができました。特に、写真が多く、イタリアに行ったことがない人でも雰囲気を感じながら読むことができると思います。
同じ本で文庫版も出ているのですが、大きな写真を見ることができるので、単行本をお勧めしたいところ。一方で文庫版は、構成を一部変更されており、写真数点が追加されています。「文庫版あとがき」もついていますので、両方見てからの方が良いかもしれません。
私は単行本を図書館で読んだので、文庫版を手元用として買おうか検討中です。(それくらい気に入った)
さて、ここからは漫画の話。
プライム会員なら無料で読める漫画の中に、本好きな方にオススメの漫画があったのでご紹介したいと思います。
タイトルそのまま、青ひげブックスで働く書店員(ブックアドバイザー)が主人公の漫画なのですが、描かれた漫画家さんが相当本好きなんだと思います。そんな本あるの?!というような本が毎回登場してくるので、ついつい読みたくなります。残念ながら、こちらの漫画は全2巻で完結なのですが,
番外編がKindle版限定で出版されています。
番外編はKindle Unlimited会員は無料で読めます。会員以外は250円。漫画だけでなくマイクロノベル20本と短い小説が入っていて、著者は文才もあるなと思いました。絵心も文才もあるってすごいですね。
面白いシリーズなので、もう少し続きが見たいなあと思います。
さて、その『書店員 波山個間子』で紹介されている漫画が、今気になっています。
長年「本の雑誌」に連載されていた、読書エッセイマンガ〔吉野朔実劇場〕8点を1冊にまとめた作品集。お値段3,300円ですが、漫画8冊分と思えば納得です。とても分厚いです。本当に沢山の本が紹介されているので、これ1冊から「これ読んでみたい」が派生していく、そんな漫画です。絵柄も綺麗。Kindle版もあります。
今日は本好きな方にお勧めの、本にまつわる本を挙げてみました。興味を持っていただけたら嬉しいです。
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