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衝撃的な結末に言葉を失った My Sister’s Keeper / Jodi Picoult 感想

洋書レビュー
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My Sister’s Keeper / Jodi Picoult

衝撃的な一冊でした。今までの人生で読んだ本の中で、和書・洋書含めて一番インパクトがあったし、胸をわしづかみにされる一冊でした。これを原語で読めて本当に良かったと思います。

<あらすじ>
白血病で2歳の時から闘病している姉と、その姉のドナーになれるように遺伝子操作を経て生まれた妹。姉の病状は一進一退を繰り返すなか、遂に腎臓移植が必要な状態となる。しかし妹は腎臓の提供を拒むため、両親を相手に訴訟を起こす。ドナーになりたくない、自分の体を守る権利が欲しいと主張する妹。腎臓提供がなければ近い将来死ぬ姉。戸惑い、悲しみ、無力感、責任感。法廷の中で明らかになる真実と家族の絆の物語。

この本を手に取るきっかけは、日ごろレッスンをしていただいているオンライン英会話の先生がおすすめしてくれたことでした。(私のオンライン英会話の先生は無類の読書家で、ものすごく話が合うのです。)テーマも面白そうだったので、中古で紙本を買って読み始めました。

各章ごとに、話者が変わるスタイルで書かれているため、それぞれの登場人物がどんなことを考えて行動しているのかが分かり、感情移入がしやすいです。時系列がバラバラなので、一体いつの話?となりながら読むのですが、そこもまた先へ先へと読ませる、筆のうまさを感じます。一度読み始めたら止まらず、夜更かしをして読み進めました。それくらいグイグイ引き込まされます。

テーマは重いのですが、読後感は良く、最後はそう来たか!と唸らされました。何度も涙して、最後の章はたった数ページなのに涙でページが見えない…。最後まで読んだ後に冒頭の章を読むと、印象が変わりました。すごい1冊です。

英語のレベルは上級者向きですが、それほど凝った文章ではないので辞書を引きながら読むことに抵抗がなければ中級者の方も読めると思います。邦訳版も出版されていますが、こちらは絶版となっています。幸いブックオフでお安く見つけることができたので、私はもう一度日本語で読んでみる予定です。

邦題は「私の中のあなた」。
このタイトル、個人的には微妙だなと…。My Sister’s Keeper、というタイトル表現が、本当に色々考えさせられるので、そのままにして欲しかったなと思います。ちなみに映画化もされていますが、映画版はイマイチだとか。本の読後感を大切にしたいのであえて映画は見ないことにします。

私の中のあなた(上)

私の中のあなた(下)

こんな素敵な1冊に出会わせてくれた、オンライン英会話の先生には感謝しかないです。心底オススメできる1冊なので、興味を持たれた方は是非読んでみてください。

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