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誰しもが持つ秘密と、罪と罰/The Husband’s Secret

洋書レビュー
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The Husband’s Secret / Liane Moriarty

オンライン英会話のレギュラー講師の先生からのオススメで、The Husband’s Secret / Liane Moriartyを読了。同じ作家さんの What Alice Forgotが以前読んでとても良かったので、期待しつつ読み始めました。約400ページの作品なのですが、Secretの正体が分かったあたりから読む手が止まらなくなり、最後100ページぐらいは一気に読みました。この作家さんの読ませる力はすごい…。

<あらすじ>

僕が死んだら開封して欲しい

そう封筒に書かれた手紙を屋根裏部屋で偶然見つけたセシリア。手紙の主は、単身赴任中の夫。絶対に開封すなと電話で告げ、予定を切り上げて慌てて帰宅した夫に何やら尋常でないものを感じるセシリア。手紙に書かれた夫の告白は、彼女の、家族の、そしてこれまでの人間関係を粉々にしてしまう…

ネタバレを防ぐために、これ以上のあらすじが書けないのがもどかしい…!あらすじではセシリアの夫の秘密についてフォーカスしていますが、実は出てくる登場人物がそれぞれ”人に言えない秘密”を抱えています。どれも現実世界でありうるような秘密で、その秘密が重なることで、思いがけない結果に繋がっていきます。このお話はとてもリアリティが強いお話で、それ故に最後どのようにまとめるのが、まとめられるのか?と3/4くらい読んだときに疑問に(不安に)思ったのですが、そこはベストセラー作家の腕を見せつけられました。終わり方が実に上手い。

物語の最後に、What if(もしもこうだったら)をちりばめた章があるのですが、このまとめ方がまた著者の筆のうまさを表しているなと思いました。読者を最後まで物語にくぎ付けにしてくれ、読み終わった後も心に残るお話になりました。重い話の割に、読後感はすっきりしています。

英語については、Liane Moriartyさんの本は感情描写が緻密なので、ある程度洋書になれている方にオススメ。(英語表現自体は難しくないですが、説明が長く続くタイプの著者なのである程度沢山読むことに慣れている方に良いかと)

面白かったので、続けて同じ著者の本を読んでみようと思っています。

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