読んでよかった度 ★★★☆☆
手元に置きたい度 ★★★☆☆
分かりやすい度 ★★★★☆
読了にかかる時間 ★★☆☆☆
最近、森岡毅さんの最新作「苦しかったときの話をしようか」を読んで移行、この方の本を立て続けに読んでいます。私はマーケティングというものをあまり詳しく知らなかったのですが、森岡さんの本を読んで面白い世界だなあと思うようになりました。
↓「苦しかったときの話をしようか」のブックレビューはこちら
マーケター森岡 毅さんとは
ユニバーサルスタジオジャパンの運営会社である株式会社USJに、森岡さんがマーケティングの専門家として勤めるようになったのは、2010年6月のことでした。
USJは第三セクター事業としてスタートした後、2004年に一度事実上の破綻をしており、その時にアメリカのユニバーサル社から来た、グレン・ガンペル氏がUSJのCEOに就任、立て直しを行いました。そのグレン・ガンペル氏がマーケターを求めヘッドハンティングしたのが、森岡さんです。
USJの起死回生~ハリーポッターまで
この本では、USJが危機からどのような起死回生策を見つけたのか、継続的に来場者を楽しませるために、資金がない中からどのような工夫をし、ハリーポッターの導入にまで至ったのかが書かれています。
マーケティングに必要な考え方や手法、どういう論理でもってその施策を行ったのかということが細かく書かれており、マーケティングを仕事にされている方は参考になると思います。私はマーケティングについては素人ですが、こういうことを考えながらマーケターは戦略を練っているんだなということを知れて、とても面白いと思いました。
論理的に物事を考えられる方なので、著書を通じてそういう考え方、戦略の立て方に触れるのはどんな仕事にも役に立つと思います。
題材がUSJだからこそ余計、設置されているアトラクションや企画されたイベントの数々が身近なので、面白く読み進めることができると感じました。これが馴染みのない商品の話だったら多分、はまらない。
本書では特にハリーポッターエリアの導入と開演に至るまでの過程が非常に詳しく書かれているので、ハリーポッター好きな方も興味をもって読めるのではないかと思います。
(ちなみに、私、ハリーポッターは10年ほど前に原書で読もうとして挫折し、映画はなんとなく見そびれ、USJでハリーポッターのなんとかライドに友達と乗って、ひどい乗り物酔いになったという人です。嫌いとかではないのですが、何となく人生の中でかみ合わないまま来てしまった感じです(^^;))
文庫本には、おまけが
この「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか」は、森岡さんの初の著書になります。2014年に発行され、2015年に文庫本化されており、私は今回その文庫本版を手に取りました。
文庫版には「文庫版あとがき」が追加されており、本編の後日談になっています。ハリーポッターエリアがオープンした後の紆余曲折が書かれているので、今から購入される際には、文庫版を購入されることをお勧めします。
まとめ
序盤~中盤まではマーケティングの理論や、戦略の立て方などが書かれており面白く読み進めることができたのですが、後半、ハリーポッターのオープンのあたりの話は少し自信の功績のPRが過ぎるなと感じる部分もあり、少し退屈に感じました。たぶんこれは私がハリーポッターになじみがないのが大きいかと思います。
じゃあハリーポッター今から読む?観る?
うーん今更なあ・・・(笑)
というわけで、私のハリーポッターデビューはもう少し先まで取っておくことにします。(何の話や)