僕たちは地味な起業で食っていく。/田中 祐一
読んでよかった度 ★★★★☆
手元に置きたい度 ★★★☆☆
分かりやすい度 ★★★☆☆
読了にかかる時間 ★★☆☆☆
普段、地味ながらも安定した企業で働いている私ですが、少し業界の雲行きが怪しくなってきたこと、そして自分自身のスキルアップをしたい熱が高まってきたこともあって、副業とか起業、転職とかそういったものが気になるようになってきました。
終身雇用制度の終焉とスキルアップ
終身雇用はもはや維持できないと、トヨタの社長が発言した頃。奇しくも私の勤め先でも副業が解禁されました。
これと言ってめざましいスキルがあるわけでもない私は、いきなり終身雇用という梯子を外されるかもという事実に、大いに戸惑いました。
このまま一つの会社にしがみついているだけで将来、安定した収入を得られるのか。おまけに時短のワーママといえば、認めたくはないけれど企業にとってみればお荷物みたいなもの・・・。
私が就職活動をした時代は、女子は短大卒のみ募集があり、四大であれば募集がないという時代でした。就職で躓くことを避けるためにあえて短大に入ったのですが、就職して働きだすと社内での四大卒の男子と短大卒の男子では、与えられる機会も教育もしっかりと分けられている有様。大した経験も積まずここまで来てしまいました。
会社員でもできる、会社員だからできる副業
何か現状の突破口みたいなのがないかなと思って手に取ったのが、『僕たちは地味な起業で食っていく。』
志や目覚ましいスキルを持って起業するのを『派手な起業』と定義し、その反対の『地味な起業』にスポットを当てた本です。
地味な起業とは、会社員なら持っているエクセル計算や会議の進行などの地味なスキルを使って、派手な起業を目指す人をサポートすることを仕事にするというもの。
じゃあ実際どのようなところでサポートする相手を見つけるのか、といったところもフォローしてあります。実際に実行に移せるかどうかは別にして、副業についての新しい選択肢を知ることができました。
現在、私のように会社員をされている方には、共感できる部分が多いのではないかと思います。将来、こんな道もあるんだということを知ることができるそんな一冊です。